
PremiereProの書き出しって色々あってどれが正解なのかわかりません。



書き出しで重要なのは用途に合わせて設定の使い分けすることです!
- 書き出した動画の画質が悪い…何が間違っていたんだろう
- ファイルサイズが大きすぎてアップロードできない!
- YouTube用に書き出したつもりなのに、途中で音ズレしてる…
副業として動画編集を始めたい方にとって、Premiere Proの書き出しは欠かせないスキルです。
この記事ではPremiere Proの書き出しの具体的な手順からトラブル対処法まで解説するので、YouTubeやInstagramなど媒体に合わせた最適な書き出しの参考にしてください。
正しい手順と設定を理解すれば、Premiere Proの書き出しは難しくありません。



Premiere Proの適切な書き出し方法をマスターして、動画編集をスムーズに行いましょう。
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Premiere Proの書き出しとは編集した素材をファイルとして保存すること


書き出しとは、Premiere Proのタイムライン上で編集した映像素材を動画ファイルとして保存する作業です。編集作業では複数の映像クリップや音声、エフェクトなどが別々に配置されていますが、書き出しによって統合します。書き出しを行うと、MP4やMOVなどの再生可能な形式で動画が保存されます。
Premiere Proで作成したプロジェクトファイルは編集専用のデータであるため、他の人が視聴するには必ず書き出しが必要です。Premiere Proの書き出し設定では画質や容量、形式などを調整できるため、用途に応じた最適な動画ファイルを作成できます。
\ PremiereProのカット編集についてはこちらの記事を参考にしてください。 /


Premiere Proの書き出し前の準備


Premiere Proの書き出し前に確認すべき項目は以下のとおりです。
- プロジェクトの設定確認
- 必要な素材の整理
- タイムラインの確認
プロジェクトの設定確認
Premiere Proではプロジェクト作成時に設定した内容が書き出し結果に反映されるため、事前の確認が欠かせません。Premiere Proにおけるプロジェクトの設定確認の項目は以下のとおりです。
- 解像度(1920×1080、3840×2160など)
- フレームレート(24fps、30fps、60fpsなど)
- ピクセル縦横比(正方形ピクセル)
- カラースペース(Rec.709など)
- オーディオサンプルレート(48kHz推奨)
プロジェクトの設定内容は「ファイル」メニューから「プロジェクト設定」を選択して確認できます。解像度とフレームレートは、最終的な動画品質を左右する重要な要素です。YouTubeへ投稿する場合は「1080p・30fps」を基本設定として覚えておきましょう。
必要な動画素材の整理


書き出し前に動画に使用する素材を整理しておくと、エラーの発生を防げます。Premiere Proのプロジェクトパネルで使用している動画素材をチェックし、すべてが正しくリンクされているか確認しましょう。Premiere Proで整理できる素材は以下のとおりです。
- 動画ファイル(MP4、MOVなど)
- 音声ファイル(MP3、WAVなど)
- 画像ファイル(JPEG、PNGなど)
- グラフィック素材(ロゴ、テロップなど)
動画素材のリンクが切れている場合は、赤い「メディアオフライン」表示が出ます。リンク切れの動画素材は右クリックして「メディアをリンク」から再接続してください。副業で複数のクライアント案件を扱う方は、プロジェクトごとにフォルダを分けて素材を管理すると効率的です。
タイムラインの確認
タイムラインの最終確認は、品質の高い動画を書き出すために欠かせない作業です。編集ミスや不要な素材が残っていないか、タイムラインを通して再生しながらチェックしましょう。タイムラインで確認すべきポイントは以下のとおりです。
- 不要なクリップやギャップの削除
- トランジションの適用状態
- オーディオレベルの統一
- カラーグレーディングの一貫性
- テロップの誤字脱字
タイムラインでは、シーケンスの開始点と終了点に余分な黒画面が入っていないか確認してください。
Premiere Proの書き出し手順


Premiere Proの書き出しは、正しい手順で行うと高品質な動画を効率的に作成できます。初心者の方でも以下の手順に従えば、スムーズにPremiere Proの書き出しが完了します。
- 書き出し画面を開く
- 書き出しプリセットを選ぶ
- 書き出し形式を設定する
- 書き出し先を指定する
- 書き出しを実行する
書き出し画面を開く
Premiere Proの書き出し画面を開く方法はいくつかあります。最も簡単な方法はキーボードショートカットの使用です。Windowsでは「Ctrl+M」Macでは「Command+M」を押すと、すぐにPremiere Proの書き出し画面が表示されます。Premiere Proで使用するショートカットを覚えておくと、作業効率が大幅に向上します。
» Premiere Proの便利なショートカットの使い方を詳しく解説!
メニューバーから書き出し画面を開く場合は以下の順にクリックしてください。
- ファイル
- 書き出し
- メディア
タイムラインパネルの書き出しボタンをクリックする方法もあり、状況に応じて使い分けられます。どの方法を使っても同じ書き出し画面が開くので、自分に合った方法を選びましょう。
Premiere Proの書き出し画面が開いたら左側にプレビュー、右側に設定項目が表示されます。Premiere Proのプレビュー画面で編集した動画が正しく表示されているか確認してから、次のステップに進んでください。
書き出しプリセットを選ぶ


Premiere Proの書き出しプリセットは、用途に応じた最適な設定がまとめられた便利な機能です。Premiere ProにはYouTubeやVimeo、Facebookなど主要なプラットフォーム向けのプリセットが用意されています。
Premiere Proのプリセットの選択は、設定パネルの「プリセット」欄から行いましょう。「高画質 1080p HD」は汎用性が高く、多くの用途に対応できる設定です。4K動画を扱う場合は「高画質 2160p 4K」を選択しますが、ファイルサイズが大きくなる点に注意が必要です。
書き出し形式を設定する
Premiere Proの書き出し形式の設定は、動画の品質と互換性を決める重要な要素です。最も汎用性が高い書き出し形式はH.264形式で、小さいファイルサイズで高画質を実現できます。Premiere Proの書き出し形式の設定項目は以下のとおりです。
- 形式(H.264、QuickTime、AVIなど)
- 解像度(1920×1080、3840×2160など)
- フレームレート(24fps、30fps、60fps)
- ビットレート設定(VBR、CBR)
- オーディオコーデック(AAC推奨)
H.264形式はMP4ファイルとして書き出され、YouTubeやSNSへの投稿に最適です。ビットレートは「VBR 2パス」に設定すると、動きの激しいシーンでも画質を保てます。副業として動画編集を行う方は、H.264を基本形式として覚えておきましょう。
書き出し先を指定する


Premiere Proの書き出し先の指定は、完成した動画ファイルを保存する場所を決める作業です。適切な保存先を設定すると、ファイル管理が効率的になります。Premiere Proの書き出し先を指定する手順は以下のとおりです。
- 設定パネルの「出力名」をクリック
- 保存先フォルダを選択
- ファイル名を入力(半角英数字が推奨)
- 「保存」ボタンをクリック
書き出し先を指定する際は、保存先のドライブに十分な空き容量があるか確認してください。
書き出しを実行する
すべての設定が完了したら、いよいよPremiere Proの書き出しを実行します。画面右下の青い「書き出し」ボタンをクリックすると、レンダリング処理が開始されます。動画の書き出し中に確認すべき項目は以下のとおりです。
- 進行状況バーの表示
- 推定残り時間
- CPUとGPUの使用率
- メモリ使用状況
書き出し後は再生して音ズレや映像の乱れがないか確認すると、クライアントへの納品前に問題を発見できます。
» Premiere Proのエフェクトを基本から応用まで解説!
【用途別】Premiere Proのおすすめの書き出し設定


Premiere Proの書き出し設定は、動画の配信先によって最適化する必要があります。YouTubeとInstagramそれぞれの書き出し設定について解説します。
YouTube向けの書き出し設定
YouTubeが推奨する設定に合わせると、アップロード後の再エンコードを最小限に抑えられます。YouTube向けの推奨設定は以下のとおりです。
- 形式:H.264
- 解像度:1920×1080(フルHD)または3840×2160(4K)
- フレームレート:30fpsまたは60fps
- ビットレート:1080pで8~12Mbps、4Kで35~45Mbps
- オーディオ:AAC-LC、48kHz、320kbps
ビットレートは「VBR 2パス」に設定すると、動きの激しいシーンでも画質を維持できます。YouTubeのアスペクト比は16:9が標準ですが、縦動画(9:16)にも対応しています。
Instagram向けの書き出し設定
Instagramは投稿形式によって推奨設定が異なるため、用途に応じた書き出しが必要です。Instagram向けの書き出し設定は以下のとおりです。
- 形式:H.264(MP4)
- 解像度:1080×1080(正方形)または1080×1920(縦長)
- フレームレート:30fps
- ビットレート:3.5Mbps以上
- 動画の長さ:フィード60秒、ストーリーズ60秒、リール90秒
Instagramはモバイル視聴が中心のため、ファイルサイズを抑えつつ高画質を維持する設定が重要です。Instagramでは正方形(1:1)や縦長(9:16)のアスペクト比が主流で、横長動画は避けましょう。
Premiere Proで画質を落とさずに書き出すコツ


Premiere Proで高画質な動画を書き出すためには、適切な設定が欠かせません。Premiere Proで画質を落とさずに書き出すためには、以下の設定を正しく行いましょう。
- ビットレートの設定
- フレームレートの設定
- 解像度の設定
ビットレートの設定
ビットレートは1秒間に処理されるデータ量を示し、数値が高いほど高画質になりますがファイルサイズも大きくなります。Premiere Proのビットレート設定のポイントは以下のとおりです。
- 1080p動画:8~12Mbps
- 4K動画:35~45Mbps
- VBR(可変ビットレート)の使用
- 2パスエンコードの選択
- ターゲットビットレートと最大ビットレートの設定
ビットレートの設定でVBR 2パスを選択すると、Premiere Proが動画全体を分析してから最適なビットレート配分を行います。
フレームレートの設定


Premiere Proのフレームレートは動画の滑らかさを決定する要素で、1秒間に表示される画像の枚数を表します。適切なフレームレートを選ぶと、自然で見やすい動画を作成できます。用途別のフレームレート設定は以下のとおりです。
- 24fps:映画的な雰囲気の演出
- 30fps:一般的な動画制作(YouTube、企業VP)
- 60fps:スポーツ、ゲーム実況、アクション映像
Premiere Proのフレームレート設定では、元の素材と同じフレームレートで書き出すことが画質を保つ基本原則です。30fpsで撮影した素材を60fpsで書き出しても、動画の滑らかさは向上しません。プロジェクト設定と書き出し設定のフレームレートを統一すると、最適な品質を維持できます。
解像度の設定
解像度が高いほど細部まで鮮明に表現できますが、ファイルサイズや処理時間も増加します。動画の用途に応じた解像度選択のポイントは以下のとおりです。
- 720p(1280×720):Webストリーミング、モバイル視聴
- 1080p(1920×1080):YouTube、一般的な動画制作
- 4K(3840×2160):高品質コンテンツ、将来性を考慮
元素材より高い解像度で書き出しても画質は向上しないため、素材の解像度を超えない設定が基本です。視聴環境を考慮した場合、多くの方が快適に視聴できる1080pがおすすめです。
Premiere Proの書き出しでよくあるトラブルと対処法


Premiere Proの書き出しでよくある以下のトラブルと対処法について解説します。
- 書き出しが停止する・遅い
- 書き出し後の映像が乱れる
- 書き出しができない
書き出しが停止したり遅いのはなぜ?
パソコンのスペックや設定を確認しましょう。
Premiere Proの書き出しが停止したり異常に遅くなったりする主な原因は、パソコンのスペック不足やソフトウェアの設定ミスです。Premiere Proの書き出しを高速化する対策方法は以下のとおりです。
- 他のアプリケーションをすべて終了する
- メディアキャッシュを削除する
- レンダラーをGPU高速処理に変更する
- 「最高レンダリング品質」のチェックを外す
- プロキシファイルを使用する
メディアキャッシュの削除は「編集」→「環境設定」→「メディアキャッシュ」から実行できます。GPUレンダリングへの変更は「ファイル」→「プロジェクト設定」→「一般」で設定可能です。
書き出し後の映像が乱れてしまいます。
設定ミスやファイル破損を確認しましょう。
動画の書き出し後に映像の乱れやノイズが発生する原因は、設定ミスやファイルの破損が考えられます。
書き出し後の映像品質を保つための対処法は以下のとおりです。
- フレームレートとシーケンス設定を一致させる
- コーデックの互換性を確認する
- ビットレートを適切な値に上げる
- グラフィックドライバーを最新版に更新する
- 破損したクリップを特定して置き換える
対処法を試しても書き出し後の映像が乱れる場合は、別のコーデックで書き出してみましょう。
書き出しができません
ストレージの空き容量を確認しましょう。
Premiere Proの書き出しができない原因は主にストレージの空き容量不足です。
システム的な問題や設定ミスなどが考えられるので、Premiere Proの書き出しエラーが発生した場合は以下の対処法を確認しましょう。
- ハードディスクの空き容量を確保する(最低50GB推奨)
- 保存先フォルダを半角英数字に変更する
- プロジェクトファイルを別名で保存し直す
- Premiere Proを最新版にアップデートする
- 必要なコーデックをインストールする
対処法を試しても書き出しができない場合は、Adobe Media Encoderを使用した書き出しも試しましょう。
Premiere Proの書き出しをマスターして副業を成功させよう


Premiere Proの書き出しは準備から実行まで、各ステップを丁寧に行うと高品質な動画を作成できます。書き出しトラブルが発生しても、原因を特定して適切に対処すれば解決できます。
副業として動画編集を始める方は、本記事で紹介した基本設定をマスターすることから始めてください。Premiere Proの経験を積みながら、より高度な書き出しテクニックを身に付けましょう。

