適正価格で仕事を受ける｜動画編集の料金相場と単価を上げるためのポイント

動画編集を始めたばかりの頃、一番悩むのが「料金の相場」ではないでしょうか？ 実際、私も最初は「1本500円って安すぎる？」「この作業量でこの金額、本当にわかってるの？」と不安だらけでした。

動画編集の相場は、動画の種類や内容、尺によって料金は大きく異なるのが一般的です。この記事では、動画編集の料金相場や単価を上げるポイントを紹介します。

この記事を読めば、自分に合った動画編集の価格設定や案件を選び方がわかるので動画編集で収益を伸ばす道のりが見えるようになります。

【2025年最新版】動画編集の相場は？

2025年現在、動画編集の相場は3,000円〜30,000円と非常に幅広く、編集内容や用途によって金額は大きく変動します。

初心者が最初に取り組むYouTubeのカット編集では、1本あたり3,000円〜8,000円程度が一般的です。

動画の種類や編集工程、使用ソフトの違いによる相場感をつかんでいないと損をしてしまう可能性があるので参考にしくてください。

初心者でも分かる動画編集の基本料金

動画編集の基本料金は作業量や納品形式、依頼者の目的によって大きく異なります。

一般的に、YouTubeのカット編集であれば1本あたり3,000円〜10,000円が相場でBGMの挿入やテロップ追加などの基本的な装飾を含めると5,000円〜15,000円程度が目安になります。

初心者の場合、最初は優先が低くなりがちですが3,000円以下の案件は注意が必要です。

慣れないうちは6時間もかかりましたが経験を経て2時間以内に収まるようになり、やっと「割に合う」と感じられるようになりました。

編集スキルが上がるほど、実質的な見方は上がるのがこの仕事の魅力でもあります。

動画の種類別で相場が違う理由

動画編集の相場が大きく変動する理由は、動画の「目的」と「視聴者層」によって求められる品質や構成が異なるからです。

さて、エンターテイメント系YouTube動画であれば、テンポの良いカットやBGM、効果音の挿入が求められますが、編集自由度が高く、比較的低速度での受付が一般的です。

私が受けた美容クリニックのプロモーション動画では、編集前の構成案の提案からナレーションディレクションまで担当し、報酬は1本45,000円でした。このように、手間がかかるほど報酬も上がるのが基本です。

2025年の最新相場データとそのトレンド

2025年現在、動画市場はさらに拡大を続けており、それに伴う動画編集も全体的に上昇傾向にあります。

あるクラウドソーシング調査によると、2024年と比べて1本あたりの平均最高値が約15％上昇していることのこと。

とりあえずは、制限動画を「とりあえずつなぐ」だけでなく、「企画から提案できる編集者」「AIを使って効率化できる編集者」が、より高止まりできる時代になるでしょう。

動画編集の相場を決める要因

動画編集の相場は一律ではなく作業時間や編集の複雑さ、ソフトの使用、さらにはクライアントの業種や目的によって大きく異なります。

また、企業案件か個人案件かによっても予算規模が異なるため、同じ内容でも報酬に差が出るのが当然です。

作業時間と編集内容の複雑さ

動画編集の相場を決める上で最も大きな要素は、作業にかかる時間と複雑さです。 例によって、シンプルなカット編集であれば2〜3時間で完了する場合もありますが、テロップ、効果音、BGM、アニメーションなどを順番に、編集時間は倍以上に伸びます。

一般的には、「1時間の作業につき3,000円前後」が目安とされます。

私の経験では、YouTube向けのトーク動画があっても、クライアントの要望で10種類のテロップデザインを利用する必要があり、1本に7時間かかったことがあります。

使用するソフトとそのスキルレベル

使用する編集ソフトも、当面無料に影響を考える大きな要素です。同様に、Adobe Premiere ProやAfter Effectsなどのプロ仕様をソフト使いこなせる編集者は、より高い速度での受注が可能になります。一方、ソフト（iMovieやShotcutなど）でも簡単な編集はできますが、クライアントによっては「編集ソフトの指定」があることもほとんどありません。

また、モーショングラフィックスやアニメーションが求められる案件では、After Effectsが必須となり、1本あたりの報酬が20,000円以上になることもありません。

実際に、企業紹介動画でAfter Effectsを使用したモーショングラフィックス制作を負けた際、相場より高い1本あたり60,000円の報酬を得た経験があります。

クライアントの業種や目的による違い

動画編集の報酬は、誰のために、どんな目的で制作されるかによっても大きく変わります。 ちなみに、YouTube チャンネル運営者で「収益化を目指す個人」と、「企業が商品紹介のために運用しているチャンネル」では、予算の規模が全く違います。

また、企業事故の場合は「ブランドイメージ」や「プロモーションの」が直結するため、編集の質に対する要求も高く、それに応じた高金利の市場成果が設定されるのが一般的です。

私が担当したアパレルブランドのSNS広告では、クライアントから「UIのような動き」「問題を誘導する演出」など具体的な要望があり、編集だけでなく演出力も評価され、1本あたり8万円の報酬を提案されました。 業種と目的によって、相場は倍以上になってきます。

動画編集の案件の種類

動画編集の料金相場は、以下の動画の種類によって大きく異なります。

それぞれの動画の種類と費用に影響を与える要素を理解しておくことが重要です。

YouTube動画

YouTube動画の編集を受ける際の料金は、動画の長さや内容によって異なります。短い動画であれば、比較的安価に編集を行えますが、編集内容の複雑さや特殊効果の有無によって料金が変動します。テロップや字幕の追加が必要な場合は、その分料金が上がることを考慮しましょう。

音声の調整やカット、トランジションの追加、BGMの挿入など、編集内容が多岐にわたる場合も、料金が上昇する可能性があります。依頼を受ける際には、詳細な要望を確認することが、スムーズな料金設定につながります。

会社紹介動画

会社紹介動画は、企業の歴史やビジョンを視覚的に表現する効果的な方法です。企業文化の紹介や経営陣へのインタビュー、主要な製品やサービスの説明などを含めると、企業の理解を深めてもらえます。実績や成功事例の紹介やオフィスや施設の内部ツアー、環境への取り組みを含めれば、魅力的なコンテンツを提供できます。

会社紹介動画を通じて、ターゲット顧客やパートナー企業に向けたメッセージも発信しましょう。

セミナー・イベント動画

セミナーやイベントの動画編集の料金は、内容や撮影技術によって変動します。基本的な料金は主に、撮影や編集にかかる時間にもとづいて設定されるのが一般的です。撮影には、編集やテロップの追加、音響調整が含まれます。他にも以下の要因によって、費用が上がります。

事前にしっかりした企画や構成を立てれば、編集時間を短縮してコストを抑えることが可能です。

商品・サービス紹介動画

商品・サービス紹介動画は、視聴者に商品の特徴や魅力を明確に伝えるための重要なツールです。短時間で商品の魅力を、しっかり伝えることが求められます。ターゲット層に合わせた演出やナレーションで、視聴者の購買意欲を高められます。

具体的な使用シーンや効果の提示によって、視聴者に商品の良さを実感してもらうことが可能です。映像の品質を高めて、ブランドのイメージを向上させましょう。

教育・研修動画

教育・研修動画の編集料金は、内容の専門性や動画の長さ、複雑さによって変動します。専門性が高いコンテンツでは、編集者の専門知識が必要となり料金が高くなります。長い動画や複雑な編集が求められる場合も、費用が上がりやすいです。

グラフィックやアニメーションを追加すると、視覚的に訴える力が増す反面、編集費用が高くなります。ナレーションの追加や字幕の作成も編集作業の工数が増えるため、料金が上がりやすい傾向です。編集前に詳細なシナリオやコンセプトを持っていると効率的な編集ができ、短時間で動画を納品できます。

採用動画

採用動画は、企業のイメージや魅力を伝える重要なツールです。費用は動画の内容によって大きく異なります。シンプルなインタビュー形式の動画は、比較的低単価の傾向があります。動画編集費用が高額になる要因は、以下のとおりです。

採用動画は企業のブランディングや、リクルーティング活動において有効です。企業のビジョンや価値観を視覚的に伝えれば、求職者により強い印象を与えられます。

SNS動画

SNS動画の編集では、短時間で視聴者の興味を引くことが重要です。スマホでの視聴を考慮し、縦型の編集が主流となっています。トレンドを取り入れた内容にすることも効果的です。視聴者の注意を引くためには、キャッチーなサムネイルやタイトルも欠かせません。

各プラットフォームに合ったフォーマットで編集することが大切です。ターゲット層を意識したコンテンツ作りを行えば、効果的にリーチ数を増やせます。インフルエンサーとの連携や、ユーザー生成コンテンツの活用も視聴者の関心を引きつける方法です。投稿の時間や頻度を最適化すれば、リーチを最大化できます。

ウェブ広告動画

ウェブ広告動画は、デジタルマーケティングにおいて重要です。視聴者の興味を引き、商品やサービスに対する関心を高めるには、ターゲットの分析と訴求ポイントの明確化が必要です。ウェブ広告動画の編集料金は、動画の長さや内容によって大きく異なります。15〜30秒など短尺の広告動画は比較的低単価で、動画編集初心者でも気軽に始めやすい案件です。

長尺の動画や高品質なグラフィック、エフェクトを追加する場合は、単価が上がります。1分以上の広告動画では、企画段階からしっかり構成が練られるため、単価も上がりやすい傾向があります。

【依頼内容別】動画編集の料金相場

動画編集の料金相場を、以下の依頼内容別に紹介します。

料金の幅が広いのは、プロジェクトの規模や求められるクオリティ、使用する技術によって必要な労力が大きく変わるためです。クライアントが求めている仕上がりを丁寧にヒアリングし、要望に見合った作業内容と料金を提案しましょう。

編集のみの場合

動画編集の料金は、動画の種類や長さによって異なります。編集のみの場合、YouTube動画では1本当たり5千〜3万円、会社紹介動画では1〜5万円が一般的です。SNS動画の相場は5千〜2万円程度です。

編集料金は動画の内容や、編集技術によって異なります。具体的な料金は、案件の内容や求められる品質によって変動すると理解しておきましょう。

編集＋企画の場合

編集と企画を組み合わせた依頼は、単純な編集作業より単価が上がり、1プロジェクト当たり5〜10万円が一般的です。企画段階でのアイデア出しやコンセプト設定により、動画の全体的な方向性が決まります。ストーリーボードの作成やシナリオの策定を企画すれば、魅力的で効果的な映像表現を実現できます。

編集と企画の依頼が求められる理由は、ターゲットに合わせた編集方針の決定や、クライアントとの共有です。企業のプロモーション動画制作では、編集と企画を組み合わせると、会社のメッセージが明確に伝わります。

編集＋企画＋撮影の場合

編集＋企画＋撮影の場合の料金相場は、10〜30万円以上です。動画制作において効率的なプロジェクト進行をしたい場合は、編集や企画、撮影を一貫して受注するのが効果的です。まとめて受注すれば全体の流れを把握でき、全体の品質が高まります。

企画段階で決めたテーマやストーリーを反映し、高品質な動画を制作できます。編集＋企画＋撮影を受注した場合に含まれる内容は、以下のとおりです。

プロジェクトの最初から最後までを一貫して制作すれば、クオリティの高い作品を納品できます。スケジュールや費用の面でも安心感が増し、納期の管理もしやすくなります。

編集＋企画＋コンサルティングの場合

編集＋企画＋撮影＋コンサルティングの場合の料金相場は、20〜50万円以上です。企画立案や編集だけでなくコンサルティングも含まれるため、料金が高くなります。コンサルティングは、動画の目的設定以外に戦略的な提案も含まれるため、コンテンツの質の向上に寄与します。

コンサルティングを通じて、最適なプラットフォームや配信方法を知ることも可能です。全体的なブランディングや、マーケティング戦略と動画の一貫性を保てれば、視聴者のエンゲージメントが高められます。
» 動画編集の具体的なテクニックとやり方を徹底解説！

【動画尺別】動画編集の料金相場

動画編集の料金を、以下の動画尺別に紹介します。

短い動画の編集は比較的安価で、長くなるにつれて料金は高くなるのが一般的です。

1分以内の動画

1分以内の動画は、短時間での編集が可能なため、単価が比較的低く、5千〜2万円程度が相場です。SNSでのシェアや広告に効果的な動画を手軽に作成できます。短いビデオクリップやインフォグラフィックに最適で、視聴者の注意を瞬時に引きつける内容を作成することが重要です。

短い時間でインパクトを与えるためには、ポイントを絞り込んだ編集が求められます。

1〜5分の動画

1〜5分の動画編集は、2〜5万円程度の料金が相場です。一般的に短めのコンテンツとされ、編集作業は比較的簡素なものが多くなります。基本的なカット編集や音楽、効果音の追加が主な作業となり、料金相場は数万〜十数万円程度が一般的です。

クライアントが余裕を持った納期やシンプルな編集を希望する場合は、低単価での提案が可能です。無理に高単価を狙うより、状況に合った柔軟な提案をすることが、長く続く仕事の獲得にも役立ちます。

5〜10分の動画

5〜10分の動画編集は、5〜10万円程度の料金が相場です。動画の長さが編集時間に影響を与えるため、比較的多くの手間がかかります。編集には、以下の作業が含まれています。

作業が増える分、編集に必要な時間も増加し、料金が高くなることが一般的です。編集のスキルが必要な場合や、動画のクオリティが高い場合は、さらに料金が上がります。料金は案件のジャンルや編集者のスキルによって異なります。視聴者のエンゲージメント向上と費用のバランスを考えましょう。

動画を複数のプラットフォームで活用する場合、それぞれに適した編集スタイルが求められます。各プラットフォームの特性や視聴者の傾向を理解し、最適なフォーマットやテンポで編集することが重要です。

10分以上の動画

10分以上の動画はカットやテロップ、BGMの挿入など編集工程が多いため、10万円以上の単価が一般的です。内容やクオリティ、作業時間で料金も変動します。短納期や特別オプションを付けると、追加料金を提案できる点もポイントです。

複雑な編集や特殊なエフェクトを加えて、高いクオリティの仕上がりが求められる場合は、報酬も高額になります。追加料金となる要素を考慮しながら、見積もりの段階でしっかり提示し、トラブルを防ぎながら収益性もアップさせましょう。

動画編集の単価を上げるためのポイント

これから動画編集で稼ぎたい人に向けて、高単価案件を受けるために必要な3つのポイントを紹介します。

動画編集の案件はスキルや経験に応じて単価が大きく変わります。ポイントを押さえて、なるべく高単価の案件を受注し、品質の良い動画を作りましょう。

ポートフォリオを充実させる

クライアントが編集者を選ぶ際に、最も重視するのがポートフォリオです。スキルを証明するだけでなく、この人にお願いしたら、どんな動画ができあがるかが具体的にイメージできるようにしましょう。

ポートフォリオには、以下の工夫を入れると効果的です。

クラウドソーシングやポートフォリオサイトだけでなく、自分専用のポートフォリオサイトを作成するのもおすすめです。先方が依頼したくなるようなポートフォリオ動画を作成し、高単価案件を目指しましょう。
» 動画編集のポートフォリオの作り方や注意点を解説

魅力的な提案文を作成する

高単価案件に応募する際は、クライアントの課題やニーズに合わせた内容で応募文を書くことが重要です。高単価案件ほど競争率も高くなります。単に「できます」「対応可能です」だけの提案文では選ばれません。

魅力的な提案文にするためのコツは次のとおりです。

テンプレートではなく一案件ごとに提案文を考えて応募するのもポイントです。クライアントの目的を理解し、あなたの強みをしっかり言語化できれば、高単価の案件が獲得できるようになります。

高単価なジャンルの案件に応募する

高単価を狙うなら、単価が高くなりやすいジャンルに特化することも戦略の一つです。すべての動画ジャンルが同じ単価ではありません。たとえば、以下のようなジャンルは1件あたりの報酬が高い傾向です。

上記のジャンルは、編集のスキルだけでなく構成や演出の力も求められるため単価も上がりやすくなります。得意ジャンルを見つけて、特化していくと自然と高単価案件につながります。

まとめ：動画編集の相場を調べて案件に応募しよう！

動画編集の料金は、動画の種類や内容、尺によって異なるのが一般的です。YouTubeやSNSの動画は、比較的低単価な傾向があります。会社紹介や採用動画などクオリティ重視の案件では、構成力や演出力も求められ、単価は高くなりやすいです。編集のみの案件は低単価なことが多いですが、初心者でも手軽に受注できます。

企画や撮影、コンサルティングが加わったり、動画の尺が長くなったりすると報酬がアップするチャンスです。自分が対応できる工程の幅を広げれば、単価アップにもつながります。クライアントのニーズに対して、予算に応じた編集プランを提案できるようにしておくと、選ばれやすくなりおすすめです。

動画編集者としてのスキルを明確にし、クライアントの課題に応じた柔軟な提案を心がけましょう。
» 動画編集を副業で始める方法から案件獲得までの流れを解説